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ぱれいどまあち

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02/23

Sat

2019

かめなしかずやくんおたおめ2019

今日はかめなしくんの誕生日ですね。
なんかもう干支が一周する前からかめなしくんの誕生日がいずれ祝日になるって言ってた気がする。こわい。時代の流れ。

そんなこんなで何故か今日なぜかやまねこちゃんのゆめを見たんですよ。まじゆめのほう。
「あーじゃあせっかくだしかめなしくんの誕生日お祝いするかあ~~~」と思って書きました。
しかもなぜか気づいたら二本書いてた。冒頭はおんなじです。

最近また年々かめなしくんのことが好きすぎて始まる季節はまた君に恋をする系勘違いヲタクになりつつありますね。
山猫ロス引きずりすぎてもう何年……?DVDも買っちゃったしもう何も課金できない……グラスは木端微塵になってかめなしふぉろみーのチケットになったよ……。

今やってる闇鍋アンソロが落ち着いたらなんかまた本を作りたいなーとは思ってますが、自家通販+後でサイトにも載せるってスタンスは変えないと思います。
赤字とか関係なしに、ど~~~~しても紙媒体が欲しいひとだけどうぞって言う気持ちで最近やっておりますので……。だから印刷部数もかなり少ないです。れーくんもあと数冊ぐらいしか残ってない。

そういうスタンスなので身内だけの闇鍋アンソロ主催も「何か書いてね、そしたら本あげる」って言う昔の会報っぽい感じが根底にあるのかも。等価交換。

なんか、まあ、そういう感じで、今年ものらりくらりとすきなことをやっていけたらいいなあと思いますね。

そういえば何気に山猫ちゃんゆめ書いたの初めてだった?かも。
書きながら解釈……解釈……ってなってたので解釈違いで明日の私と今の自分がバトルしてる気もする。

とりあえずかめなしくんお誕生日おめでとう!!!!!はやくふぉろみーのDVDも出てください!!!!!!!
あとかめなしくんのきゃすとお面、本当に触媒になる!!!!!ありがとう!!!!ストーリー召喚10連で今日ジャックちゃん2人目来ました!!!!!サンキュー!!!!!!!!
あと雪国まいたけのCM史上最高にかわいいから関西九州以外の人はツイッターで今すぐ見て!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




「山猫は大変なものを盗んでいきました」

静かだったストレイキャットに私の声だけが反響した。
別に読んでいた本にその文章が書かれていたわけではない。ただ、唐突に思った事を口にしただけ。


「あ?」


バーカンでカップラーメンを啜っていた山猫が、カウンターチェアーを回したのを視界の端に捉える。
気にせず本を読んでいると、突然顎を掴まれて無理矢理上を向かされた。サングラス越しに少し怒っている山猫の目と視線がぶつかった。


「俺様を呼んでおいて無視か?」
「別に呼んでないし」


「ラーメン、伸びちゃうよ」と続けたが、何に不満を持ったのか顎を持つ手に力が籠る。いたたたたたと声をあげても無言で山猫は力を強める一方で何も言わない。


「山猫はァ、大変なモノを盗んでいきましたァ……」


拳二つ分ぐらいは離れていたはずの山猫の顔がどんどん近づいてくる。何を考えているのかわからない、たまに見せる暗闇のような瞳がまっすぐ私を貫いていた。


「てめえの心だァ?そんなもんとっくに俺のモンだろ?
 そんなやすっちょろいコソ泥になった覚えはねえよ」


そう言うとしばらく山猫は何も言わずにじっと私を見つめている。
近視の私でもピントがあわないぐらい近距離で見る山猫はやっぱり顔だけはとても整っていて、性格もちょっとあまのじゃくなところは可愛いけどナルシストなところが全てをダメにしてるよなあ、と改めて山猫という男を品定めしていた。モテないことはなさそうなのになあ。


「山猫ってやっぱり損してるよね、性格で」
「あァ?今そういう流れじゃなかっただろーが!?」
「いや、そういう流れって何よ」


ああああ!!と大声をあげると私の顎を勢いづけて振りほどいた。勢いがありすぎてソファに顎からうつ伏せに倒れこむわ持っていた本は落とすわで山猫に「なんなのよ」といらだちを隠さず言った。


「お前こそなァ……ッ、そうだよな!そういうやつだよな、てめえ!!」


立ち上がった山猫がソファでつぶれたカエルのような私を見下ろし、一人納得するとズカズカと大股でバーカンでまたラーメンを啜り始めた。
その後、何度か山猫を呼んだが全く答えてくれなかった。一体何なんだ。


「え、何歌ってんの?」
「はァ~~?カリオストロって言えば”炎のたからもの”だろ」
「……音痴」
「マジで表出ろ」


その夜、山猫リサイタルで炎のたからものを頻繁に歌っていて、「泥棒に対して対抗意識燃やしすぎでは?」と笑ったら全力で「そうじゃない」とその場に居た全員に言われた。




「山猫は大変なものを盗んでいきました」


読んでいた雑誌から山猫へと視線を移すと、カウンターチェアーを回転させた山猫と目がばっちりあった。今日のカップラーメンはみそ味。
何故か珍しく二人しかいないストレイキャットに数秒間の沈黙が下りた。


「あンだよ、お前の心ですって言えばいいのかよ」


麺をすすりきった山猫は音を立ててカップラーメンを雑にカウンターへ置いた。
ソファの背もたれに首までもたれかかり、さかさまに見える山猫はなんとなく不機嫌そうだ。


「そんなやっすいコソ泥になった覚えはねぇぞ」


話すわけでもなくただじっと山猫を見つめる私を不審に思ったのか、少しずつ距離が近づいていく。視界一杯に私を見下ろすさかさまの山猫が見える。


「私の心は山猫に持っていかれたよ」


私の言葉に驚いたのか固まった山猫に手を伸ばす。青色のサングラスを外すと山猫の瞳が晒された。まっすぐでキラキラしていてけれどもたまに陰りを見せる山猫の目が好きだ。
サングラスという他者を遮るモノが無いから、彼の瞳の揺らぎがよくわかる。


「でも山猫は”みんな”の幸せの方が自分よりが大切でしょ?」


自分のために盗みをしているとは言うものの、山猫のそれはどう考えても結局は他人の為の盗みだ。
過去に何があったのか知らないが、他人に冷たい態度をとる癖に誰も見放せないから自分の事は常に後回し。誰かの幸せの中に自分が入っているなんて考えもしていないんじゃないかと感じる事もある。


「だから私は山猫が幸せって思えるような時間を提供したいのです」


山猫から奪ったサングラスをかけてへらりと笑った。
動揺を物語っていた瞳はどんどん困惑の色を見せ始めた。もしかすると私の願いは初めてぶつけられた感情なのかもしれない。山猫が私なんかの一言でこんなに戸惑うなんて。
自分の幸せを考えた事がないなんてどんな聖人なんだよって思う反面、なんてかわいそうなんだろうとも思う。
世間をにぎわせる神出鬼没の怪盗が、無意識のうちでこんなに献身的だなんて世の中が知ったらびっくりするだろうに。


「山猫はいつも頑張ってるよ。えらいえらい」
「……バカじゃねーの」


サングラスの次はニット帽を奪うとふわふわの髪の毛をなでた。さかさまに人の頭をなでるのって意外と難しい。
ポンポンと何度か頭をなでると山猫はソファの肘置きに座り、右手にすり寄ってきた。まるでもっとかまってほしいとすり寄る本物の猫だ。
のら猫が少しなついてくれたみたいで嬉しくなって今度は両手でわしゃわしゃとなで続けた。


前髪の間から見えた目が本当にさみしそうで苦しい。
無理矢理笑顔を作って山猫を可愛がり続ける。彼は人の感情に敏感だから気付かれなかっただろうか。

彼の心が孤独でなくなる日は来るのだろうか。

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